「ゆきのまゆ」の酒粕から造る
本格焼酎と柱焼酎仕込の日本酒
無限の可能性を秘めた酒粕を新しいステージへ
一段仕込で造る「ゆきのまゆ(旧:醸す森)」は、2019年の発売より全国・世界の皆様から高い評価をいただき、大変ありがたいことに醸造量は年々増加しています。
その中で大きな課題となっているのが、醸造時に大量に生成される「酒粕」です。
「ゆきのまゆ」は全て袋搾り
袋搾りは、日本酒の素である醪(もろみ)を袋の中に入れて約3日かけてやさしく搾る日本酒の上槽方法です。搾り終えた袋の中には、あえて搾り切らなかったお米の甘み・旨み・華やかな吟醸香が多く含まれた、贅沢な酒粕が残ります。通常の酒造りで使用する圧搾機による搾りより時間も手間も大きくかかりますが、「ゆきのまゆ」の特徴であるフルーティーな味わいのために欠かせない大切な工程です。
「ゆきのまゆ」を醸造するほど、この瑞々しい酒粕は大量に生まれます。
通常の日本酒の粕歩合は30%程度ですが、「ゆきのまゆ」の粕歩合は約70%(例:1000Kgの仕込米から700Kgの酒粕が生成)。通常の酒造りと比べても2倍以上の酒粕が生成されます。

醪の状態のゆきのまゆ

丁寧に袋搾りを行う

搾ったゆきのまゆの酒粕
この酒粕の行き先について当蔵でもさまざまな方法を考え、実践してまいりました。
一般のお客様への販売はもちろん、地元のお菓子屋さんやレストランに卸してご活用いただく、時には畑の肥料として農家の方にお譲りすることもあります。しかしそれでも捌ききれず、限りある貯蔵スペースを日々圧迫していく酒粕。残念ながら廃棄せざるを得ない状況も出てきてしまいました。
元来から米どころであった新潟ではこのような言葉があります。
「米一粒に7人の神様がいる。」
新潟に住む誰もが、小さい頃から何度も言われてきた言葉です。
【神様が宿るお米から生まれ、無限の可能性を秘めた「ゆきのまゆ」の酒粕をなんとか廃棄せずに新しい味わいを生み出す「素」にしたい。】
「ゆきのまゆ」の醸造量が増えるほど蔵元の想いは強くなっていき、ついに生み出されたのが「ゆきのまゆ」の酒粕を蒸留して造る「本格焼酎 ゆきのまゆ」です。
創業以来初、焼酎自社製造の挑戦
2024年、新蔵建設と同時に「本格焼酎 ゆきのまゆ」のための蒸留機を導入。1907年の創業以来、初の試みとなる焼酎の自社製造に踏み切りました。
自社製造にこだわる理由、それは「圧倒的な酒粕の鮮度」です。一時は蒸留機を持つ他社に酒粕を渡して製造を依頼することもありましたが、酒粕を運び蒸留するまでの間に吟醸香がどうしても失われてしまうと感じていました。
「ゆきのまゆ」の酒粕が本来持っている華々しい香りを焼酎の中に閉じ込めるため、搾ったばかりでフレッシュな酒粕を蒸留機に入れて手早く蒸留していきます。
日本酒醸造のプロフェッショナルである蔵人たちにとっても、焼酎造りは初めての挑戦です。試行錯誤の日々ですが、いつもこの酒粕と向き合ってきた蔵人たちだからこそ「なんとしても次のお酒として生まれ変わらせたい」という強い想いで造っています。

ゆきのまゆの酒粕に蒸留水を加えて液状へ戻す

本格焼酎ゆきのまゆを造る蒸留機

蒸留機に、戻した酒粕を流し込む

充填されたゆきのまゆの酒粕

勢いよく湧き上がる焼酎

蒸留された焼酎
やさしい吟醸香をふわりと閉じ込めた本格焼酎
「ゆきのまゆ」醸造真っ最中の蔵の中にいるような、やさしい吟醸香に包まれます。口あたりは柔らかで、奥底にあるお米の甘みと焼酎らしいキレが広がっていきます。さまざまな飲み方・お好みの濃さでお楽しみください。
ロック:焼酎ならではの力強いコクとふわりとした香りの絶妙なバランスがお楽しみ頂けます。氷が溶けるにつれてやさしく変化していく味わいも魅力です。さつま揚げや枝豆など、シンプルな味付けのおつまみがおすすめです。
水割り:涼やかな香りとお米のほのかな甘みが際立ちます。キレの良さもあり、すっきりとした飲み口です。刺身や照り焼きなど、和風のおつまみがおすすめです。
お湯割り:湯気と共に香りがのぼってお米の甘みを強く感じる、ホッとする味わいです。おでんや肉じゃがなど、出汁のきいたおつまみがおすすめです。
ソーダ割:弾ける炭酸と共にお米の旨みと香りが駆け抜けていきます。後味も爽快で、から揚げや焼き鳥など、味の濃いおつまみがおすすめです。
日本酒と焼酎のいいとこ取りをした日本酒
「柱焼酎仕込 ゆきのまゆ」
贅沢な「ゆきのまゆ」の酒粕を使用し、香り高い焼酎に仕上がった「本格焼酎 ゆきのまゆ」。この焼酎を使って日本酒の更なる可能性を追い求めた商品が「柱焼酎仕込 ゆきのまゆ」です。
柱焼酎とは、江戸時代に行われていたという日本酒の製造方法で、焼酎を日本酒に加えて品質の安定や香り・甘みの添加を行います。まさに「日本酒の中に品質の柱として焼酎を入れる」というイメージです。
今回使う焼酎はもちろん「ゆきのまゆ」の贅沢な酒粕から生まれた「本格焼酎 ゆきのまゆ」。醸造真っ最中の蔵の中にいるようなやさしい吟醸香が特徴の自社製造焼酎で、これを古くから愛されている銘柄「苗場山」に加えたものが「柱焼酎仕込 ゆきのまゆ」です。
「本格焼酎 ゆきのまゆ」の香りや甘み、そして「苗場山」の旨みやコクが合わさり、日本酒と焼酎のいいところを掛け合わせたバランスの良い味わいに仕上がりました。 醸造用アルコールが苦手という方にもおすすめしやすい日本酒です。
商品説明・購入

本格焼酎ゆきのまゆ | |
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アルコール度数 | 25度 |
上槽時にあえて搾りきらなかったお米の旨み、甘み、そして瑞々しい吟醸香を持つ「ゆきのまゆ」の酒粕。これを素早く蒸留し、できあがった「本格焼酎ゆきのまゆ」は、上品に広がるきれいな吟醸香とお米の甘み・うまみと柔らかな口あたりが特徴です。冬はお湯割りに、夏は水割り・ロックと、この新しい酒粕焼酎をお試し下さい。 |

柱焼酎仕込ゆきのまゆ | |
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アルコール度数 | 16度 |
米 | 国産 |
米こうじ | 国産 |
清酒 | 国産 |
単式蒸留焼酎 | 自社製造 |
苗場山系の水のよさを感じる、なめらかな口当たりです。 日本酒「苗場山」ならではのすっきりとした旨味とコク。 「本格焼酎 ゆきのまゆ」由来のキレのよさと、きれいな吟醸香。 日本酒と焼酎、それぞれのよさが合わさって生まれるバランスのよい味わいです。 |